熱電需給

熱電需給

研究開発課題6 地域資源でレジリエントな熱電需給構造の実証・社会実装
解決する課題:地域資源を活用した熱と電力の地産地消

<電力>太陽光・風力など地域に賦存する再生可能エネルギー(再エネ)は、発電量が季節や天候に左右され、電力の需給バランスを保つのが難しいため、調整が不可欠です。発電した電気は電力系統(送電網・配電網のシステム)を通じて家庭や事業所に届けられますが、安定した電力供給のため、変動制再エネ由来の電力の系統接続が抑制されるケースが増えてきています。

<熱>地域で発生する未利用熱は有効利用すべき資源です。地域には化石燃料を投入している熱需要が点在していますが、未利用熱の発生と需要との間に時空間的なギャップがあり、欧州のような地域熱供給システムが発達していない我が国においては地域内で未利用熱を有効活用できる仕組みがありません。

解決方法:マイクログリッド(MG)と熱融通でエネルギーの地産地消を促進

研究開発課題6では、地域資源を活用して、熱と電力を安定的に地域に供給し続けることができるシステムの設計に取り組み、Co-JUNKANの実現を目指します。
<電力>再エネの利用効率を向上させる技術として注目されているのが地域マイクログリッド(MG)を実現するデジタルグリッド(DG)技術です。DGは、小規模な電力ネットワークで、既存の電力系統から切り離して独立して運用可能なシステムです。出力抑制等で系統に接続したくてもできない地域の太陽光発電や風力発電などをマイクログリッドに組み込み、地域の電源を再エネ主力化していくことが可能です。

<熱>熱に関しては、10㎞程度の熱融通を可能とする蓄熱輸送技術などの熱融通技術を開発します。未利用熱の発生と需要との時空間的なギャップを解消できる乾燥剤であるゼオライトを用いた蓄熱輸送システムにより、発生した未利用熱を貯め、必要な時にトラック等で熱需要地まで輸送して使うサイクルを繰り返すことで、地域外からの化石燃料の投入を減らし、地域内で発生している未利用熱を循環利用することが可能です。

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